株式会社西武不動産プロパティマネジメント

西武グループの保険代理店で業界経験15年の即戦力を採用。マッチする人材に出会えた秘訣はピンポイントな「社名検索」

保険業界は営業スタイルや報酬体系が会社によって大きく異なります。 名刺情報があれば、どの会社・どの部署で働いていたかが一目瞭然。自社にあった人材の採用に成功しました。

株式会社西武不動産プロパティマネジメント
目的
  • 世代交代を見据え、次世代の中核人材を採用したい
  • 自社の営業スタイルや給与体系にマッチする人材と出会いたい
課題
  • 社名と事業内容にギャップがあり、求職者から認知されにくい
  • 給与体系や営業スタイルの違いから、自社に合う人材を確保しにくい
効果
  • 損害保険営業経験の長い即戦力かつ、転職潜在層1名の採用に成功
  • 社名検索で自社に近しい企業群のみピンポイントでスカウト配信
  • 採用課題を抱える他部署でも活用がスタートし、会社全体の採用効率改善に寄与

西武グループの保険代理店として事業展開する株式会社西武不動産プロパティマネジメントの保険チームは、次世代を担う中核人材の採用においてSansan株式会社のEight Career Designを活用し、業界経験者1名の採用に成功しました。不動産会社の“保険”チームならではの採用課題や、導入経緯、活用の工夫などを伺います。

グループ内保険代理店の課題は「世代交代」。ベテランからのバトンタッチに向け、次世代の中核人材採用に着手

<お話しを伺った方>
くらし事業部 保険チーム 課長 橋本 裕之様


──西武不動産プロパティマネジメントの会社概要および、保険チームの事業内容を教えてください。

橋本様(以下、橋本):当社は「西武不動産プロパティマネジメント」という社名の通り、主に商業施設運営や賃貸事業といった不動産管理業務を担う西武グループの企業です。株式会社西武リアルティソリューションズから分離するかたちで、2025年4月に事業を開始しました。

また、当社では不動産事業以外に保険事業も展開中。私の所属する「くらし事業部 保険チーム」では、西武グループの企業内保険代理店として事業リスクへの備えを提案するほか、グループ従業員やそのご家族へ自動車保険・火災保険・生命保険などを提供し、福利厚生として安心をお届けします。計13社の保険商品を扱い、法人・個人の幅広いニーズにお応えすべく活動しているチームです。

──なるほど、保険チームは社名にあるような“不動産”の業務ではなく、“保険代理店”としての役割を担われているのですね。保険チームとしての採用課題があれば教えてください。

橋本:保険チームは50代のベテランメンバーが多く在籍しているため、世代交代を見据えた若手~中堅人材の採用が急務です。かく言う私も55歳。次世代を確保しバトンタッチできなければ、事業継続ができない状況へと陥ってしまいます。従来のやり方にとらわれず、外からの風を吹き込んで会社を一緒に変革していけるような「次世代の中核メンバー」を求めています。

くらし事業部 保険チーム 課長 橋本 裕之様

社名と事業内容のギャップで苦戦。リーチできていなかった転職潜在層にアプローチする手法として導入

──これまでの採用手法および、そのなかで感じた課題について教えてください。

橋本:主に大手の人材紹介サービスを活用していましたが、紹介数が少なく苦戦していました。これは当社の保険チームならではの悩みですが、社名の「西武不動産プロパティマネジメント」からは保険事業が想起されにくく、求職者やエージェントに見つけてもらいにくいんですよね。結果、不動産関連の部門と比較して、相対的に反響が得られにくい状況となっていました。

また、見つけてもらえたとしても、営業スタイルや給与体系が多様な保険業界では、当社が求めるスタイルの営業の方と出会えるとは限りません。当社の場合、個人のインセンティブはなく、チームで成果を出す営業スタイルとなります。インセンティブの高い会社にいて、さらなる収入アップを目指して転職する候補者とはマッチしにくいという課題がありました。反面、安定した収入や福利厚生に魅力を感じ、チームでの仕事を自分のやりがいにできる方には最適な環境だと思うのですが……、保険業界の転職顕在層は収入重視の方が多い傾向にありましたね。

──そんななか、Eight Career Designを導入された経緯を教えてください。

橋本:上司から「新しい手法として試してみないか」と提案があったのがきっかけです。名刺情報を使ってどれだけ反響が見込めるのか未知数ではあるものの、従来の顕在層アプローチは行き詰まっていましたし、まずはトライする価値があると感じて導入を決めました。

──橋本様ご自身はEight Career Designの話を聞いた際、どんな印象を持たれましたか。

橋本:最初は「名刺情報だけでどうやって転職したい人を見極めるのだろう」と思いましたね。説明のなかで「転職意向度」を候補者が登録できること、また、転職意向が低い潜在層へのアプローチでも十分なチャンスが眠っていることを知りました。これまで接触してきたのは積極的に転職活動をされている方ばかりでしたので、いままで届いていなかった潜在層にアプローチできる新しい手法として、期待が膨らんだのを覚えています。

業界歴15年の転職潜在層を採用。「転職を考えていなくてもいい」「面接ではない」スタンスでアプローチ

──Eight Career Designではどのようなターゲットへ、どのくらいスカウトを送信されたのでしょうか。結果も教えてください。

橋本:ターゲットは25〜39歳、本社のある埼玉県を含む1都3県に絞り、保険業界経験者を中心にスカウトを送っていました。社名検索の際は、フルコミッション制やインセンティブの割合が高い保険会社は避け、給与体系やスタンスが近い企業に狙いを絞っています。

計151件のスカウトを送り、1名の採用につながりました。面談に至らなかった候補者からも丁寧な断りの連絡をいただくことが多く、ユーザーの質や、名刺アプリ「Eight」への信頼感の高さを感じましたね。

──採用に至った方についても教えてください。

橋本:採用できたのは、30代後半で損害保険営業をBtoB・BtoC問わず15年以上経験してきたプロフェッショナルな方です。もともと転職活動はしておらず、Eight Career Designのスカウトがきっかけで興味を持っていただきました。

──業界経験の長い即戦力が採用できたのですね。スカウトやカジュアル面談において、工夫されたことはありますか。

橋本:スカウトは、「転職を考えていなくても構いませんので、一度お話しませんか?」というライトなスタンスで送るように心がけていました。転職潜在層であることが前提ですから、いきなり選考を迫るのではなく、会社や仕事を知ってもらうきっかけをつくることが大切だと考えています。

カジュアル面談は、「面接ではない」ことを意識しています。特に私は過去に人事の経験もあるため、うっかり面接口調になってしまわないよう注意していました。また、あえて会社の課題感も包み隠さずお伝えし、お互いざっくばらんに話せる時間にしています。加えて、その場で答えられない質問が挙がった際は必ず持ち帰り、後日連絡して回答していますね。少しでも「選考に進んでみよう」と思っていただくための後押しになれたらと、真摯にコミュニケーションをとるようにしていました。

社名だけで判断されないからこそ、想起されにくい部署や認知度の低い企業にも勝機あり

──Eight Career Designを使って感じた、他サービスとの違いはどのようなところでしょうか。

橋本:一つは、名刺情報をもとにしたサービスだからこそ、社名で正確な絞り込みができること。あらかじめ給与体系や社風の異なる保険会社は除外し、当社と近しい企業群を絞り込めたことは、Eight Career Designならではの成功要因だと考えています。

もう一つは、カスタマーサクセスによる手厚い伴走支援があったこと。社名検索を含め、スカウト対象の絞り込みは依頼していました。当社にマッチしやすい層を丁寧に選定してもらえて、結果的にスカウトのヒット率も高かったので、プロにお任せしてよかったと感じています。

──Eight Career Designはどのような課題を抱える企業・部署におすすめですか。

橋本:当チームのように業務内容が伝わりにくい部署におすすめです。Eight Career Designは転職活動を始める前の潜在層へのアプローチになります。従来の採用手法だと、求職者は日々多くのスカウトを受け取っていますので、求職者は名の知れている大手企業からのスカウトは開封するものの、知名度の低い会社からのスカウトの存在感が薄くなってしまう傾向にあります。いわゆる知名度勝負に負けてしまうということですね。

一方Eight Career Designではスカウトを受け取る人自体が少なく、スカウトそのものが目を引く存在なので、会社の認知に関わらず開封してくれることが多いです。認知が不足している企業、採用競合に名前で負けてしまいがちな企業でも大きなチャンスがあるかもしれません。

また、「これまで届いていなかった層にリーチできる」ことが強みだと思いますので、当社のように人材紹介でうまくいかなかった企業にとって、従来の媒体では出会えない層と出会える新しい採用手法として有効なのではないでしょうか。

──今後、Eight Career Designをどのように活用されますか。

橋本:保険チームでは2名の採用を目標としていましたので、まずはあと1名の採用に向けて、引き続き積極的にEight Career Designを活用していきます。また、パーキングチームや施設監理チームなど、他部署でも潜在層アプローチの有用性が認識され、Eight Career Designの導入が始まっています。今回の保険チームでの成功体験を共有し、会社全体としての採用課題解決にもつなげていきたいです。

※インタビュー内容は、2025年8月4日時点のもの
執筆・撮影:安光あずみ

こちらの事例も、
合わせて読まれています

お役立ち資料