全社で攻めの機運が高まる中、これまで以上に中途採用に力を入れる必要があった
<お話を伺った方>
コーポレート統括本部 人事総務部 係長 内藤圭祐様
──インヴァランスの事業内容を教えてください。
内藤様(以下、内藤):当社は2004年に創業した、ワンルームマンションを中心とする不動産ディベロッパーです。一級建築士も在籍しているため、土地の取得から、設計、物件の販売、販売後の建物の管理、賃貸の管理まで、建物の施工以外はすべて横断的にサービス提供していることが特徴です。それに紐づいて、最近では不動産投資型クラウドファンディング「72CROWD.」の提供や、「THE SURFSIDE VILLAGE」プロジェクトという地域共創型の街づくりプロジェクトの運営なども行っています。
──今回、中途採用を行った背景をお聞かせください。
内藤:まず前提として、2020年11月に大東建託と資本業務提携を行いグループ傘下へ入りました。会社全体として攻めの姿勢で動く士気が強まり、業務が拡大していること、加えてコロナ禍で様々な変化があり、新しく戦略を練っていかなければならないという意識が高まっていた背景があります。その状況の中で、これまでと同じ採用のやり方では、会社の目標に対して明らかに人材が足りなくなっていくだろうということが見えてきていました。
──採用について、具体的にどのような課題があったのでしょうか。
内藤:これまでの当社の採用は、新卒の採用が中心でした。中途採用は突発的に人材が必要になった際に、単発で求人広告媒体やエージェントを利用してきました。そのため、エージェントとは深い関係性がつくれず、リレーションを組みにくいという課題が常にあり、一方で広告媒体も年々採用効率が下がってきていました。
また、広告媒体もエージェントも、結局は候補者やエージェントが動いてくれるのを待つという形になります。しかし全部署がこれから攻めていこうとしている中で、コーポレート部門としても「待っているだけではなく新しいことをやっていきたい」という思いがありました。そこで動こうと思えばいつでも動けるツールとして、ダイレクトリクルーティングサービスを試してみようと考えたんです。
潜在層であっても、丁寧なコミュニケーションで転職意向度は高められる
──Eight Career Design導入の背景をお聞かせください。
内藤:ちょうど中途採用でダイレクトリクルーティングに挑戦したいと思っていたタイミングで、知人がEight Career Designの営業をしていたと知り、話を聞いてみたことが導入のきっかけでした。
もともとEight Career Designに対しては、「転職潜在層向けのサービス」というイメージがありました。これから本格的に計画を立てて中途採用に取り組んでいくにあたり、転職に向けて動き出す前の潜在層に、いち早く手を打ってアピールしていけるという点が非常に魅力的だと感じました。
──実際に使ってみて、Eight Career Designの印象に変化はありましたか。
内藤:はい、ありました。使ってみて感じたのは、名刺管理ツールを使っている人がそこでわざわざ転職意向を示すというのは、意向度の高さ低さに関わらず、多少は転職を意識しているということ。なので、こちらからの働きかけに対してのリアクションが非常に良く、「いい話があれば聞いてみたい」などのステータスの方であっても、転職意向の上昇が思った以上に早かったのです。
一方で、潜在層と長期的にコミュニケーションをとって転職への意向をじっくり醸成していきたいという思いはあったものの、そのノウハウがないという課題がありました。そこで、ひとまずは目前の採用に向けて活用していくことにしたのですが、それが転職意向の上昇が早いという特徴とうまくマッチして、選考の話がトントン拍子に進み、Eight Career Designの導入から3カ月であっという間に1人の採用が決まったんです。
つまり、転職潜在層であっても、相手としっかりコミュニケーションをとることで転職意向度は高まるし、早めに動いていただくこともできるということ。Eight Career Designには、今の職場に特別不満があるわけではないけれど、少し先のことを考えたときに転職するという選択肢を漠然と持っている層がたくさん存在していて、長期的な目線での採用だけでなく、直近の採用においても十分に活用できるツールなのだということを実感しました。
運用支援のサポートで結果的に思い通りの人材の採用を達成
──今回入社されたのは、初めての転職を検討していた27歳の方だと聞いています。求人の条件は、どういったものだったのでしょうか。
内藤:今回募集したのは、賃貸管理部門。それなりに経験を積まれた方と、まだ一人前ではないもののある程度知見はあるというポテンシャル層の方を1名ずつ採用したいと思っていました。実際に入社に至ったのは後者の方ですが、実は前者の方も採用目前の最終面接まで進んでいただきました。
――スカウトを送ってから内定承諾までに、大切にしていたポイントはありますか。
内藤:常に意識していたのは、無理に引き込もうとせず、きちんとコミュニケーションをとりながら相手側に確認していくということです。本人の将来的な志向に合っていなければお互いに不幸な採用になってしまうことは明らか。早い段階から動き出すからこそ、じっくり一緒に考えていくというスタンスで、コミュニケーションをとっていました。
Eight Career Designを利用して感じたのは、候補者さんも探り探り面談に来てくれるということ。当社で何がしたい、この人に何をしてほしいといった明確なビジョンがまだあまりなく、お互いに探り探りの段階だからこそのコミュニケーションの形というものがあって、一緒に考えていくゆとりがあるというのが面白いなと思いました。
――Eight Career Designを活用して良かった点はありますか。
内藤:私は中途採用の経験があまりなかったので、経験豊富なスカウト代行企業を紹介いただき、サポートに入ってもらえたことが一番助かりました。非常にたくさんの実務を手伝ってもらいましたし、何より、どのような求人にするべきか、どういった人にスカウトを送るべきかなどを一緒にディスカッションしながら試行錯誤でき、結果として思い描いていた通りの人が採用できたと感じています。
あと、面白いのは、Eight Career Designで採用を行うと、名刺管理ツール上の採用意向度が「転職活動中」から「転職活動していません」に変わる瞬間が見られること。採用した方が内定承諾後に採用意向度を変更したのを見て、ホッとしたことを覚えています(笑)。
――インヴァランスの事業戦略上、中途採用はこれからますます重要になっていくのではと思います。中途採用における今後の展望を教えてください。
内藤:全社的な意識として、長期目線で中途採用を行うという姿勢を、その後の定着や育成も含めて持ちたいと思っています。その中でEight Career Designは、最初の接点から候補者と一緒に将来のキャリアを考えていけるのが魅力。インヴァランスが長きにわたるパートナーとして選んでもらえるような体制づくりを、サービスを上手に活用しつつ模索していければと考えています。
※インタビュー内容は、2021年12月21日時点のもの
執筆:三ツ井香菜 撮影:安井信介 編集:山本莉会(プレスラボ)