プラセンタ製剤をはじめとした医薬品や医療機器を取り扱う株式会社日本生物製剤は、Sansan株式会社のEight Career Designを活用し、わずか11通のスカウトで1名の部門責任者の採用に成功しました。他サービスでは採用できなかった希少人材をなぜEight Career Designで採用できたのか、その秘訣を探ります。
プラセンタ注射剤の国内シェアNo.1メーカーが求めた、実務経験必須の希少人材とは
<お話を伺った方>
人事総務部 大脇様
人事総務部 菅原様
──日本生物製剤の事業内容を教えてください。
大脇様(以下、大脇):1970年に創業し、2025年で55周年を迎える当社は、ヒト胎盤製剤「ラエンネック」の製造・販売をはじめ、「人類の健康とビューティー」をテーマに、馬および豚プラセンタ含有の化粧品、健康食品の製造販売や、医療機器(注射針)の輸入販売などもおこなっています。
──製薬から医療機器販売まで幅広い事業内容を展開されている日本生物製剤において、今回募集されていた業務とは、どのような仕事をする職種なのでしょうか。
菅原様(以下、菅原):募集していたポジションは、製品が法令や承認(認証)事項に適合しているかを確認し、市場への出荷の可否に関わる重要な役割を担う仕事でした。市場からの要求に対しては、製造業者へ報告のうえ改善を求め、調査結果を適時フィードバックすることもあり、経験を重視していました。そして、この一連の業務には、実務経験など一定の要件を備えた責任者の設置が義務付けられており、当社では業務拡大を前提に、これらの資格を有する候補者を探していました。
──法令に基づく条件以外にも、候補者に求めたスキルや経験値はありますか。
大脇:当社製品の取り扱いには、製造、営業、顧客相談窓口まで、複数部署との良好な関係を築くことが欠かせません。幅広い関係者とコミュニケーションをとり、それぞれの話をよく聞きながら、円滑に仕事をまとめていくスキルが必要になります。
また、当社は日本国内に複多数の事業所を持っているため、出張などで初めて会った社員とすぐに仕事を始める場面もよくあります。そんな時でも、すぐに打ち解けてチームをまとめていけるスキルとして、コミュニケーション力のある人材を歓迎しています。
求める人材が見つからず苦戦。Eight Career Designならではの転職潜在層アプローチに勝機を見出す
──Eight Career Designを導入するまでの採用手法について教えてください。
大脇:10年以上前は派遣社員からの正社員登用や、求人媒体を活用した採用もおこなっていました。しかし、年々マッチする人材が少なくなったため、コロナ禍以降からは代替手法として、ダイレクトリクルーティングやエージェントサービスを中心に利用しています。
──これらの採用手法を利用するなかで、課題感はありましたか。
大脇:今回の募集においては、そもそもデータベース上に当社が求める人材があまりにもいないことが課題でした。スカウトを送ろうと毎週のように管理画面を覗いても、なかなか対象者が現れませんでしたし、エージェントに相談しても、年に数人の面接はできたものの、経験や職域がマッチする方にはめぐり会えませんでした。
──そんななかで、Eight Career Designを知ったきっかけと導入理由を教えてください。
大脇:偶然、営業担当から連絡をもらったのがきっかけです。非常に苦戦を強いられていた状況だったため、まさに「渡りに船」だと思って話を聞いてみました。
導入を決めた最大の理由は、転職潜在層に出会えるという点です。従来の採用手法では、転職市場に出ている顕在層にしかアプローチできませんでしたが、「Eight Career Design」では、まだ転職活動を始めていない潜在層にスカウトを送ることができますよね。「顕在層をいくら探しても人材がいない」という現実を実感していたところでしたので、「もうこれしかない」という思いで始めました。
転職市場に出る前の潜在層へ早期接触。11通のスカウトで、マネジメント経験もあるベテランの採用に成功
──Eight Career Designを使ってみた結果はいかがでしたか。
菅原:たった11通のスカウトで、マネジメント経験もあるベテランを1名採用することができました。条件やタイミングがマッチし、カジュアル面談からは1ヶ月、面接からは2週間で内定を出したスピード採用となっています。
加えて、採用には至らなかったものの、優秀な海外営業職の候補者とも出会うことができました。今後、当社でマッチするポジションが生まれた際には、またお声がけさせていただく予定です。
──他社サービスで苦戦していたにもかかわらず、Eight Career Design では11分の1で採用に至ったのですね。非常に高い採用率となったのには、どんな秘訣があるのでしょうか。
菅原:まず、候補者の検索条件の設定には、コツがありました。当初は関連するキーワードを細かく設定していてなかなかヒットしなかったのですが、データベースを熟知したカスタマーサクセス担当の知見によって検索キーワードを増やし、当社の希望に叶う候補者を多く見つけられたのは、非常に助かりましたね。
次に、スカウトのメッセージについても、カスタマーサクセス担当からのアドバイスを受け、簡潔に要点をまとめた短めの文章に変更。その代わり、会社の雰囲気や文化などは、カジュアル面談で包み隠さず、できるだけ伝えきるようにしています。カジュアル面談で感じ取れるものが多ければ多いほど、候補者にとって間違いのない判断につながり、結果的に入社後のギャップが生まれにくくなるのではないでしょうか。
ちなみに今回採用に至った方とは、カジュアル面談を2回実施しています。1回目は会社の概要説明、2回目は同部署の責任者と話す場を設け、十分に理解いただいたうえで面接へと進んでもらいました。
──採用に至った部門責任者候補の方についても教えてください。
菅原:前職のメーカーには未経験で入社したそうですが、実力でキャリアアップされた方でした。また、当社が求めた経験値以外に営業もされており、そこでは部門責任者として活躍されていた経験豊富な方でした。
期待値以上の経験を積まれた方にタイミングよくめぐり会えたのは幸運でした。ちなみに、この方は転職意向があったものの、まだ本格的な活動をしていなかったようです。各種転職サービスに登録する前だったので、まさにEight Career Designでなければ出会えない人材でしたね。
専門性の高い希少人材ほど、Eight Career Designが最適。採用成功が事業拡大への大きな一歩につながった
──Eight Career Designはどんな採用課題に向いていると思いますか。
大脇:専門性の高い職種や、母数の少ない希少職種の採用に向いているのではないでしょうか。そういった職種ほど、会社名や部署名を見ればどんな経験を積んでいるか連想できますので、名刺で検索ができるEight Career Designのメリットが活かせると思います。また、エージェントに条件を伝えただけで「難しそう」と言われてしまうような高難易度な人材も、Eight Career Designなら見つかる可能性があるかもしれません。
──最後に、最後に、今後の採用戦略について教えてください。
大脇:実は今回の採用成功によって、ひとまず人材は充足しました。探していた実務経験者が入社してくれたことで、大変心強く感じております。今後、取り扱う製品を広げたい当社にとって、今回の採用は事業拡大の準備として大きな一歩になったと言えるでしょう。
しばらく積極的な採用活動は休止し、既存事業のさらなる拡大や新製品開発に注力していく予定です。新たな事業が軌道に乗り、フェーズが変わった際には、改めてEight Career Designを活用していきたいです。
※インタビュー内容は、2025年2月17日時点のもの
執筆・撮影:安光あずみ