キチナングループ株式会社

売上高148億円の物流企業の社長はなぜ、管理職候補の採用に名刺アプリ「Eight」を選んだのか

地元のローカル人材と出会えました。名刺アプリ「Eight」で名刺管理をしている人材は、ITリテラシーや感度が高く、当社と考え方がマッチしますね。

キチナングループ株式会社
目的
  • 若手社員の目標となるような30~40代の管理職層を採用したい
  • 組織強化、事業推進のためには外部からの刺激が必要
課題
  • 山口県は求職者の母数に限りがあり、顕在層向けアプローチでは限界がある
  • 地方だとIT感度の高い人材が東京や大阪よりは少ない傾向にある
効果
  • 管理職候補のポジションにて、2名の採用に成功
  • ポストありきの採用ではないからこそ、カジュアル面談で一人ひとりと会話のうえ、最適なポジションを用意
  • 地方においてもITリテラシーのある、感度の高い人材と出会うことができた

山口県を中心に物流・ロジスティクスサービスを展開するキチナングループ株式会社は、管理職候補の採用にSansan株式会社のEight Career Designを活用しています。結果、求職者の母数が少ない地方においても2名の経験者採用に成功。「ポストや人数ありきで採用しない」中途採用のスタンスや、採用に至った2名のエピソードについて伺いました。

「山口県No.1」を目指すロジスティクス企業の3代目社長が、中途採用に力を入れる理由

<お話を伺った方>

代表取締役社長 井本 健様

──まずは、キチナングループの事業について教えてください。「物流」だけにとどまらず、調達・人材ソリューションなど幅広い事業を展開されているようですね。

井本様(以下、井本):はい。私の祖父である1代目社長が1962年に創業した当初から続く、運送業を会社の基盤としつつも、「工場の後方支援をする会社」として、原料の調達、製品の保管、人材確保、配送まで、多岐にわたるソリューションを展開しています。近年では、プラントメンテナンスや工場内の電気工事など、お客様の「ものづくり」により近い事業に注力していますね。約15年前から積極的に実施しているM&Aをさらに加速させながら、事業範囲を拡大・強化させているところです。

2020年には父から会社を受け継ぎ、私が3代目社長となりました。その際、「山口県No.1のロジスティクス企業」というビジョンを掲げています。「物流」という枠を超えたロジスティクス領域で、「後方支援のプロ集団」となり、地域企業に選んでもらえるNo.1企業を目指していきたいと考えています。

代表取締役社長 井本 健様

──3代目社長に就任されてから、採用面で変化したことはありますか。

井本:中途採用を始めました。導入した理由は2つあります。1つは、30~40代の管理職が少なく、新卒・若手社員から「キャリアがイメージしにくい」という声が挙がっていたこと。先輩となってくれるような30~40代の社員が入ることで、「あの人みたいになりたい」という目標が生まれ、仕事もしやすくなるのではないかと考えました。

もう1つは、さらに組織を強くするために、外部からの刺激が必要だからです。M&Aで事業がますます加速しているなか、そのスピードに負けずに組織を強くしていくには、会社の中からも外からも優秀な人材を登用していく必要があります。

管理職以上、その先の経営層となっていく人材をいかに発掘できるか。社長である私自身が背負うミッションとして、中途採用に力を入れています。なお、ポストや人数ありきの採用ではありませんので、「いい人に出会うことができればいつでも採用する」というオープンなスタンスで活動しています。

豊富な検索条件を活用し山口県内のデータを隅々までチェック。管理職候補のポジションで2名の採用に成功

──30~40代の管理職候補を採用するにあたり、これまではどのようなサービスを活用していたのでしょうか。

井本:エージェント、ダイレクトスカウト、求人媒体まで、ハイエンド人材・管理職人材向けサービスは一通り活用していましたね。

──そんななか、Eight Career Designを見つけて、導入した理由を教えてください。

井本:名刺アプリ「Eight」はもともと活用していたのですが、Eight Career Designという新しい形態の中途採用サービスがあることを知り、興味をもって資料請求しました。私は「新しいものには大きなチャンスが眠っている」と考えており、他社よりも先駆けて導入することで先行者利益を得られるのではないかと思い、まずはトライしてみました。

──実際に使ってみて、結果はいかがでしたか

井本:2名の採用に成功し、費用対効果が高かったため、今回継続更新に至りました。

──採用成功にあたり、工夫したポイントはありましたか

井本:カスタマーサクセス担当に検索のやり方などを手厚くフォローしてもらいながら、スカウトを送りました。対象は物流業界に限りません。「宇部」「徳山」といったエリアで調べたり、出身高校名で調べたりと、フリーワード検索を活用しながら山口県に関するデータベースを隅々までチェックしていきました。

なお、外部から新しい風を入れたい一方で、カルチャーフィットすることは大前提。スカウト文面には私が執筆しているnoteのリンクを貼り、会社としての考え方を共有するようにしていました。

また、カジュアル面談は「選ぶ」というスタンスではなく、会社のことやキャリアのことをざっくばらんに話し合い、まずは興味をもってもらうための場としています。その後、選考に進む場合は各事業責任者との面接となりますが、カジュアル面談は毎回、社長である私が担当します。「社風に合うかどうか」は、「社長の考え方に共感できるかどうか」でもあると思います。当社の場合は、最初の段階で私が直接確認しているため、ミスマッチが発生しにくいですね。

カジュアル面談で会話のうえ、一人ひとりのスキルを活かせるポジションを提案

――採用に至った2名について詳しく教えてください。まず1人目はどのような方でしたか。

井本:自動車関連の企業にて、事業企画を担当されている40代の方でした。社長直下でさまざまなプロジェクトを企画・実行してきた役職のようです。前職のスキルを十分に活かせるよう、自動車関連のグループ会社である「キチナンオートワークス」への入社となりました。ポストありきの採用ではないからこそ、カジュアル面談で会話するなかで、一人ひとりにマッチしそうなポジションを考えています。今回のように、グループ会社への配属を提案することもありますね。

キチナンオートワークスがグループ傘下となって約3年。事業をさらに伸ばしていくためには、時流やニーズに合わせて商品を仕入れ、販売していく商社のような観点が重要です。前職での企画力や実行力を活かし、事業成長に貢献してくれることを期待しています。

――続いて、もう1人の方についても教えてください。

井本:もう1人は、機械加工部門のリーダー候補として入社してもらった30代の方ですね。技術職としての経験を見てスカウトしたのですが、まったく別の職種に転職されたばかり。会話するなかで、せっかくのスキルがあるにもかかわらず、今の職種で活かせていないことを強く感じました。きっと転職時にミスマッチが起きていたのでしょう。率直に「もったいないですよ!」とお伝えし、スキルが活かせる当社への入社を決めてくれました。

現場作業から見積算出まで対応できるオールマイティなスキルに期待しつつ、30代の中堅層として若手社員の相談役や目標になり、一緒に成長するポストとしても活躍してもらいたいです。将来的には管理職になるポテンシャルも十分に感じますね。

地方でも、IT感度の高い営業職・企画職人材と出会えるサービス

──他の採用サービスにはない、Eight Career Designならではのメリットがあれば教えてください。

井本:これまでの顕在層向けアプローチではなかなか出会えなかった、山口県のローカル人材と出会えることです。かつ、名刺アプリ「Eight」を利用していることが前提のサービスであるため、ある程度ITリテラシーのある、感度の高い人材が期待できますね。山口県のような地方には、まだまだDXが浸透していない企業もあるのが現実。そんななかでも、名刺アプリ「Eight」で名刺管理をしようと考える人材はきっと、DXに注力している当社と考え方がマッチするのではないでしょうか。

また、営業職・企画職などの採用には特に強いサービスだと思います。「営業職に強い」と謳うサービスは他にもありますが、明確に「名刺交換する機会がある人」にターゲットを絞れるのは、Eight Career Designならではの強みだと思いますね。

――最後に、今後の採用戦略および、そのなかでのEight Career Designの活用について教えてください。

井本:キチナングループはお客様のお悩みにあわせて「人」が提供価値を生み出していく会社だからこそ、人材採用が経営戦略の「一丁目一番地」だと考えています。引き続き私が主体的に動いていきますが、これからは「私だけ」ではダメでしょう。私が一緒に働きたいと思った人を採用するのはもちろん、社員からも「こんな人と一緒に働きたい」「こんな人がいれば事業がもっと大きくなる」といった意見をもらい、会社全体で採用の輪を拡げていきたいと考えています。

現在、Eight Career Designは私しか使っていない状況のため、活用できる社員を増やしていきたいです。ただし、採用の精度は落とさないよう、スカウトを送る候補者の見極め方や考え方などを社員とすり合わせながら、これからも着実に活用を推進していきたいと考えています。

※インタビュー内容は、2024年12月2日時点のもの
執筆・撮影:安光あずみ

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