ニッチな業種だからこそ、潜在層にアプローチできることが導入の決め手に
<お話を伺った方>
専務理取締役 西畑 進太郎様
マーケティング企画部 加藤 彩夏様(人事兼任・Eight Career Design経由で入社)
マーケティング企画部 田中 のはら様(Eight Career Design経由で入社)
──まずは、ニシハタシステムの事業内容を教えてください。
西畑様(以下、西畑):ニシハタシステムの主な事業は2つあります。1つは、製造業を中心とした大手・中小企業に対して、緊急地震速報システムの導入を支援する事業です。各企業の工場では災害時、環境音や機械音で携帯電話の緊急地震速報が鳴っていることに気がつかない可能性があります。ニシハタシステムでは、大きな音量での工場内放送や、掲示板表示などのシステムを提案し、地震発生前の安全確保に貢献しています。
もう1つは、幼稚園や保育園へIP無線機を提供する事業です。日常業務から災害時まで、通信規制を受けずに安心してつながる連絡手段として、全国2,000以上の保育施設で活用いただいており、導入実績は国内No.1を誇ります。
緊急地震速報システムの事業は18年目になりますが、IP無線機の事業は7年目とまだ若いです。今後さらなる事業成長を目指すべく、IP無線機の領域にて、マーケティング職と営業職の経験者を求めていました。
──これまでどんな採用施策を実施されてきたのでしょうか。
西畑:主要な求人媒体は一通り使いましたね。最初は1名あたり約30万円で採用ができていたのですが、3~4年前から転職市場の競争が激化し、求人を出しても採用できない状態に。次なる手段としてダイレクトリクルーティングを始めましたが、競合が強く、マッチしづらい状態が続いていました。できる採用手段をやりつくした状況で、たまたまネットで見つけたのが、名刺アプリ「Eight」を活用した中途採用サービスであるEight Career Designです。
──Eight Career Designを導入した決め手を教えてください。
西畑:一番の決め手は「潜在層にアプローチできること」ですね。転職市場ではもう戦えない状況となっているなかで、転職市場にいない人材へアプローチできる点は非常に魅力的でした。
ニシハタシステムのIP無線機事業は、求人広告でぱっと言葉を見ただけでは、なかなかイメージしてもらいにくい業種です。「IP無線機を保育園へ提案する仕事」と聞いても、すぐに理解しにくいですよね。シンプルに言い表せる業種ではなく、転職市場での勝負のしにくさがあったからこそ、潜在層向けのEight Career Designに可能性を見出しました。
驚異の応募率の秘訣は、面談前のコミュニケーションにあり
──Eight Career Designでは具体的に、どのような対象にどれくらいのスカウトを送っていますか。
西畑:はじめのうちは、職種、リーダー経験、年齢、転職回数などで絞り込んで母集団を作り、月平均で80~90通ほど、幅広く送っていました。だんだんと充足してきたため送る機会も減りましたが、最近は転職意向度や業種などでも絞っていますね。
──スカウトを送った結果、どのくらいの人数がカジュアル面談や採用につながっているのでしょうか。
西畑:現在まで25名がカジュアル面談に至っています。マーケティングの採用枠ではカジュアル面談からの応募率は100%で、全員がそのまま選考に進んでいますね。採用に至ったのはマーケティング・営業ポジションで計3名。本日参加している加藤、田中もEight Career Design経由での入社で、2名とも前職で管理職経験もあります。IP無線機のマーケティングチームは加藤が中心となって立ち上げました。現在は人事も兼任し、スカウト後のやりとりや、カジュアル面談も担当してもらっています。
──まさに会社をリードする即戦力人材ですね。「カジュアル面談からの応募率100%」は、他社でもなかなか聞かない数値です。なにか秘訣があるのでしょうか。
加藤様(以下、加藤):カジュアル面談の前にチャットで、人柄が見えるような双方向のコミュニケーションをしておくことが大切だと思います。
──具体的にはどんなやりとりを、面談前に何回くらいしているのでしょうか。
加藤:職歴を見て、いきなり「会いましょう」ではなく、「あなたはこんな仕事をしているのですね。仕事ではどんな工夫をしていますか?」と、会話のラリーが発生するようなコミュニケーションを心がけていました。面談前に3~4ラリーはしていますね。
スカウトは企業からのラブレターです。簡素化・テンプレート化せずに、一人ひとりへ熱い想いをしたためるようにしています。どうしてもテキストは長めになるので、なかには胸やけしてしまう方もいるかもしれません。しかし、このようなウェットなコミュニケーションを好む、熱意のある方とマッチングできているので、このやり方は結果的に正解だったと感じています。
カジュアル面談は「確認作業」。面談を経て人事側・候補者側が感じたこと
──温度感の高いテキストコミュニケーションをされているからこそ、カジュアル面談後の離脱がないのですね。面談前からすでに候補者の志望度が高まっていそうですが、カジュアル面談では、なにを話すのでしょう。
加藤:カジュアル面談は「確認作業」に近いですね。ある程度の情報や人柄を知ったうえで面談していますので、場当たり的にはなりません。チャットで聞いていたことを深掘りしたうえで、必要な情報は次の面接担当者に連携しておきます。人事担当としても、面接の前にワンステップあることでスムーズに進められます。
――田中様は加藤様のカジュアル面談を経てニシハタシステムへ入社されたと聞きました。チャットの段階からカジュアル面談、面接に至るまで、どのように感じましたか?
田中:チャットを見て、「熱量の高い文章だな」と思いましたが、私も熱い文章を書きたくなってしまうタイプなので、直感的に「自分と雰囲気が合いそう」と感じました。本格的な転職活動中ではありませんでしたが、今後の成長について悩んでいたタイミングだったため、カジュアル面談を受けてみることにしました。
事前にチャットで雰囲気を知っていたこともあり、カジュアル面談でのギャップはありませんでした。資料を用いながら熱く会社説明をしてくれて、「こんなに丁寧に向き合ってくれる会社があるんだ」と驚きましたね。カジュアル面談で企業への理解が深まっていたため、その後の面接も受け答えしやすく、入社意欲が高まったことを覚えています。
企業と候補者が対等な目線でコミュニケーションできるのは、Eight Career Designならでは
──Eight Career Designと他のダイレクトリクルーティングツールでは、どのような点が異なると思いますか。
加藤:他社サービスだと、企業側が一方的に想いを伝え、求職者を転職市場で追いかけ続けるような構造になりがちです。一方、Eight Career Designは潜在層向けだからこそ、「採用する側」と「される側」が対等です。「いいお話があります」と企業側が伝えても、受けるか、受けないかの判断は候補者次第。本来あるべき正しいポジショニングでフラットに対話できるのは、Eight Career Designならではだと感じています。
――ほかにも、Eight Career Designでよかったと思う点はありますか。
西畑:サポートが手厚いですね。潜在層向けならではのスカウト文面の作り方、募集要項の書き方など、カスタマーサクセス担当から多数のノウハウを教えてもらっています。Eight Career Design上の募集要項をアドバイスにならって修正した際、すぐに応募が発生して驚きました。
また、要望があれば都度カスタマーサクセス担当に伝えていますが、1~2年のうちに何度もシステム改良があり、始めた当初より使いやすくなってきているので、満足しています。
――逆に、Eight Career Designのデメリットはあるでしょうか。
西畑:当社のやり方だと、マンパワーと時間はどうしても必要です。ただ、約30名の当社の規模感や現在のフェーズを考えると、長期戦のやり方が合っているのかなと。何十人、何百人の大量採用ではなく、優秀な人材を厳選して採用したい段階の会社なら、一人ひとりの候補者とじっくり向き合えるEight Career Designが最適だと思いますね。
――最後に、これからの採用戦略や、今後の展望を教えてください。
西畑:既存事業はもちろんのこと、新規事業も含めてさらに会社を大きくしていく予定です。拡大に伴い、人員が必要なポジションも増えていくでしょう。ポジションに応じた即戦力は都度、名刺アプリ「Eight」経由で探していこうと考えています。
また、これからは、新卒採用にも取り組んでいくつもりです。それに向けて組織力を高めていく必要があるため、ここからは会社の基盤をしっかり固める1年にしていきたいですね。
※インタビュー内容は、2024年10月8日時点のもの
執筆・撮影:安光あずみ