転職市場では、希望条件に合う人材がなかなか見つからなかった
<お話を伺った方>
採用担当者 若松様
──まずは、Enjinの事業内容を教えてください。
若松様(以下、若松):Enjinは2006年にPR会社として創業しました。現在は主に3つの事業を展開しています。
1つ目は、祖業であるダイレクトブランディングサービス事業で、中小ベンチャー企業に向けて、安価にPRを提案しています。
2つ目は、PRプラットフォームサービス事業で、メディアと企業をつなぐメディアマッチングサービス「メディチョク」の運営を手掛けています。
3つ目は、ストラテジックPRサービス事業で、これは昨年3月にM&Aを実施して誕生したものです。当社はこれまで、中小ベンチャー企業やクリニック向けにPRを提案してきましたが、このM&Aによって大企業や海外、官公庁へも提案の幅を広げて、既存の事業部とのシナジーを生み出すことを目指しています。
──Enjinの採用目標をお聞かせください。
若松:Enjinは2021年に上場したのですが、そこからより採用に力を入れ、現在はどの部署でも積極的に採用を実施しています。
その中で、Eight Career Designを活用しているのは、2023年に立ち上げたストラテジックPRサービスの事業部です。募集しているのは、PRを必要とするお客さまへの営業や提案を行いながら、開拓した案件自体も年単位で進行できる方。PRの営業を3年以上経験している即戦力で、可能であればマネージャークラスの方を、最低でも2名採用したいと考えています。
──採用における課題は何でしょうか。
若松:PRの営業経験者の転職先として多いのは、より規模の大きなPR会社か、大手企業の広報が多く、当社のような規模のPR会社に転職する人は少なく、応募者が集まりにくいことが課題でした。
ダイレクトリクルーティングサービスもいろいろなものを活用してきましたが、こちらの条件に合うような人材が少なく、苦戦しましたね。
想像以上に、今までとは全く異なる層の人材と出会えた
──実際にどのような経緯で、Eight Career Designの導入に至ったのでしょうか。
若松:新しいダイレクトリクルーティングサービスを求める中で、上司が以前Eightからサービス案内のメールが来ていたことを思い出して、少し話を聞いてみることになったんです。
話を聞いて興味を持ったのは、転職潜在層をターゲットにしたスカウトであること。潜在層に向けたスカウトは今まで打ったことがなかったので、内定や入社までのリードタイムが長いのではないかという懸念はあったものの、それ以上の期待として、こちらが求めている人材へのアプローチができるかもしれないと考えました。
──Eight Career Designを使ってみて、いかがでしたか。
若松:他のダイレクトリクルーティングサービスとは、全く異なる層の人材が見つかりましたね。転職活動をしている人だけでなく、名刺アプリのEightに登録している人全員がスカウト対象になるわけなので、今まで出会えていなかったような、まさにPR会社でバリバリ営業に従事している人材が想像以上にいました。
人材の検索は、Eight Career Designのサポートの方にとても助けていただきました。当社が求める人物像を伝えて、最適な検索ワードを抽出してもらったり、良いと思った人の職歴から新たな検索ワードをピックアップしたりと、探し方も勉強になりました。
Eightのシステムの使い勝手もとても良かったですね。候補者の方とはチャットでやり取りするのでメッセージが見やすく、返信があれば通知が来るので、見逃すこともありませんでした。
――Eight Career Designを使って、どのような成果が得られましたか。
若松:転職を全く考えていない層以外にはスカウトを送ったのですが、約450通を送付して33通の返信があり、そのうち有効返信は18通でした。上司と2人で「こんなに返信があるんだ」と驚きましたし、返信率は、他のダイレクトリクルーティングサービスに比べて格段に高いと感じましたね。反応として多かったのは、「一度話を聞いてみたい」といった内容です。
その後、日程調整に進み、カジュアル面談が実施できたのは5名ほど。そこから、3名が選考に進み、1名が内定に至りました。他の2名はまだ選考中で、現在の仕事が落ち着くのを待っているところです。
――スカウトメッセージを送る際に、どんな工夫をしましたか。
若松:他のダイレクトリクルーティングサービスで使っていたスカウト文章を、サポートの方々のアドバイスを受けながら、Eight Career Design用に修正しました。もともとは業務内容などの情報も載せた長い文章だったのですが、スマホで見る人が大半存在することや、転職潜在層に送ることを考えて、短い文章にまとめましたね。
導入後、すぐに即戦力の採用が実現できた
――今回、1名の採用に成功したとのことですが、それはどのような経歴やスキルを持った方でしたか。
若松:まさにターゲットのど真ん中で、PRの経験を重ねたマネージャークラスの30代の方です。先日入社したのですが、配属先の部署から「提案資料の質が非常に高い」と喜ばれました。「本当にありがとう」と、採用チームとしては、これ以上ない言葉をもらいましたね。
――どのようにして、その方の採用に至ったのでしょうか。
若松:その方は、PRの業界や仕事が好きでそれを続けたいと思っていたにもかかわらず、今いる会社ではできなくなることから、転職を考え始めたようです。ちょうどそのタイミングで当社がスカウトメッセージを送ったため、興味を持ってもらえました。
カジュアル面談では、当社の説明をするとともに、仕事や年収の希望などをヒアリングしました。事業部に、すごく良い人が来ましたと伝えたら、明日にでも会いたいと言われましたね。スカウトメッセージを送ったのは2023年11~12月頃で、12月末にカジュアル面談を実施し、2024年1月末から面接がスタートして、2月の頭に内定を出しました。最初にお会いしてから、約2カ月で採用が決まったんです。
面談当初は、7月くらいに転職できたらと話していましたが、できるだけ早く入社してほしいと伝えたら、4月1日に入社してもらえることになりました。潜在層からの転職はリードタイムが長くなることを懸念していましたが、カジュアル面談の段階で、だいぶ転職に前向きになっていただけたようです。すぐに即戦力の採用と入社が実現できて、本当にありがたかったですね。
――振り返って、採用成功の重要なポイントは何だったと思いますか。
若松:転職を考え始めたばかりのタイミングでスカウトを送り、真っ先に当社の魅力を伝えられたことだと思います。カジュアル面談から一次面接まで1カ月ほど期間が空いたので、その気になれば他社も受けて比較することもできたはずが、当社しか受けていないと言ってもらえたので、スピード感を持って採用を進められました。それこそ、転職潜在層にスカウトを送れるEight Career Designならではの特色ですね。
――採用における今後の展望をお聞かせください。
若松:上場して数年経過し、更なるEnjinの未来を共に描いていける方とご一緒したいと思っております。弊社は平均年齢が非常に若く、27歳前後です。そのため、中途入社でご入社いただく皆さまの新しい発想、新しい考え方を求めています。これまでのご経験を活かしていただく場はたくさんありますので、既存事業のを伸ばしていくことはもちろん、新規事業、M&Aなど事業を伸ばしていきます。是非、力を貸して頂きたいと思います。Enjin一同お待ちしております。
※インタビュー内容は、2024年4月3日時点のもの
執筆:三ツ井香菜 編集:南野 義哉(プレスラボ)