株式会社マネーフォワード

マネジメント層からミッション・ビジョン・バリュー・カルチャーを直接伝え、転職潜在層の意欲増に貢献

「具体的な転職活動はしていないけど、いいチャンスがあったら考えたい」という層と繋がれることがEight Career Designの良さだと思います。

株式会社マネーフォワード
目的
  • 事業拡大に伴うエンジニアの採用
課題
  • 採用のアプローチチャネルは揃っていたが、適切なオファーができていなかった
  • 転職潜在層へのアプローチ方法を模索していた
効果
  • プロダクト開発におけるSREを1名採用
  • 自社における効率的な採用活動の取り組み方のヒントが得られた

事業拡大に伴い、エンジニアやデザイナーなどの専門職種を積極採用している株式会社マネーフォワードは、2020年11月に「Eight Career Design」を導入。2021年7月には、同サービスを通じて、希望するスキルを有したインフラエンジニア1名の採用に成功されました。
採用活動を通じて、いかに優秀な転職潜在層へ効果的にアプローチするか。今回の採用活動にあたり、「Eight Career Design」をどのように活用されたのか、People Forward本部の遠藤祥浩さんにお話を伺いました。

ミッション・ビジョン・バリュー・カルチャーを軸とした採用活動を促進

<お話を伺った方>
People Forward本部 遠藤祥浩様

──まずはマネーフォワードの事業内容を伺わせてください。

遠藤祥浩(以下、遠藤):「お金を前へ。人生をもっと前へ。」のミッションに沿って、大きく分けて「個人向け」、「法人向け」、「金融機関向け」の3つのセグメントにおいて事業をおこなっています。

──遠藤さんが所属されているPeople Forward本部はどんな部署になりますか。また、一般的な人事部とどう異なるのでしょう?

遠藤:People Forward本部は、当社における旧人事本部です。以前は、採用部、企画部、労務部、人材開発部など、職域に沿った区分けになっていたのですが、People Forward本部としたことで、本部全体でカルチャーを担えるように。その結果、自社のミッション・ビジョン・バリュー・カルチャー(以下、MVVC)を、より社内のメンバーや採用で出会う方に感じてもらえる施策を打っていこうとしています。

私自身、前職は転職エージェントとして活動していて、担当するクライアント企業のうちの1社がマネーフォワードでした。3年にわたって採用支援を続けるなかで、マネーフォワードのMVVCの考え方、在り方について共感が強まり、昨年の2月にジョインしました。

当社は「Speed」「Pride」「Teamwork」「Respect」「Fun」の5つのカルチャーを大切にしています。採用規模が年々大きくなっているため、より意識しているのが「Teamwork」です。採用活動は人事だけではなく、各事業部や役員が主体的に参加することで、スキルやカルチャーの面でフィット感のある人材採用を実現しようとしています。全社一丸となり、カルチャーを意識した採用活動を行うことで、おのずと当社にマッチした人材の採用を加速させることができていると感じています。

People Forward本部 遠藤祥浩様

カジュアル面談はマネジメント層から直接カルチャーを伝え、双方の理解を深める「場」

──今回「Eight Career Design」を活用して、1名の採用に至ったと伺っています。具体例なステップと経緯について教えて下さい

遠藤:マネーフォワードではカジュアル面談を「相互理解の場」と捉えています。

今回採用に至った方は、スカウトから内定承諾までは1ヶ月半ほど。その中で、カジュアル面談を2回おこないました。通常、カジュアル面談は1回の実施となることが多いのですが、今回は1回目をVPoEの渋谷がおこない、その場で候補者の方のやりたい事が明確に出てきたので「それなら当該部門のエンジニアリングマネジャーにも会った方がいい」となり、エンジニアリングマネジャーを交えた2回目のカジュアル面談を実施しました。候補者の方の転職意欲は、私の印象として面談1回目では25%、それが2回目に50%となり、転職を明確に意識し、自己開示もどんどんしてくださるようになったと感じています。

この方は、もともと営業支援系SaaSのベンチャー企業でリードエンジニアをされていた方です。転職を考えるきっかけについては、もともとエンジニアとして「世の中にある負の部分、煩雑になっている部分を便利にする」というビジョンを持っていたため、当社のMVVCへの共感からビジョン実現の可能性を感じたことが大きかったようです。

マネーフォワードはこれからSaaSのプラットフォームとなるべく、さらなる拡大・成長を目指すタイミング。そのスケールの大きさも、興味を持っていただけたきっかけでした。

──「Eight Career Design」の活用方法について工夫した点はありますか

遠藤:「Eight Career Design」ではビジネス職種の候補者リストを毎週いただき、担当者がオファーを送るかを検討するという使い方をしていました。エンジニアサイドでこうした取り組みは経験がなかったため、この方法でスタートしたら、意外と転職潜在層と出会うチャンスが広がっていると実感しました。

オファーの検討は人事だけでなく、VPoEの渋谷や、CTOの中出の2名を交えておこないました。「Eight Career Design」には、転職潜在層が多くユーザー登録している反面、候補者の方の情報が他社より少ない傾向がありました。しかし、私たちはそれを肯定的に捉え、“余白を埋める”ことを意識したアプローチでオファーを出すようにしていました。

例えば、大手企業からスタートアップ企業に転職履歴がある方には、「安定できることよりもチャレンジできる仕事に魅力を感じる方では」と推測し、マネーフォワードでチャレンジできることにフォーカスしたスカウト文面を考えました。こうした個々人の適正を想像してオファーを出していくことで、私たちも転職をする側の気持ちに寄り添う機会が得られましたし、良いリアクションをいただくケースも多かったと感じています。

──他社の主要な転職媒体と比較して、「Eight Career Design」が違った点についてお教えください

遠藤:一般的な転職エージェントよりもハイクラスなポジションに就いているユーザー、つまり、いまの当社の成長のタイミングにほしい人材が多くいらっしゃったことに、まず驚きました。

これは転職エージェント時代の肌感覚になるのですが、もし積極的に転職活動をしていなかったとしても、「転職自体を全く意識していない人は少ない」と感じていました。今回採用にいたった方もそうですが、「具体的な転職活動はしていないけど、いいチャンスがあったら考えたい」という層と繋がれることが「Eight Career Design」の良さだと思います。そういった方とはすぐに採用ステップに進むのではなく、まずはカジュアル面談で当社のVPoE陣とざっくばらんに話していただき、組織のマネジメント層から課題感や期待することなどを直接伝え、応募を検討してもらうよう意識しました。

マネーフォワードはいま、会社としての成長に連動するように、プロダクトとしての第二次成長期に差し掛かっている。
People Forward本部としてもそうした企業の積極的なチャレンジに寄与してきたいと遠藤さんは語る。

──候補者の方にカルチャーを伝えて採用に至るために、惹きつけ方などこだわった部分はありますか?

遠藤:やはり、カジュアル面談の進め方ですね。基本的に、VPoEレイヤー以上の役職者がカジュアル面談に出るようにしています。それは人事からではなく、エンジニア組織のマネジメント層から現場の話や当社のカルチャーなどを伝えることによって、候補者の方にも響く部分が多いからです。

今回採用に至った方は、マネーフォワードがバリューとして掲げる「User Focus」、ユーザーの声に真摯に向き合うという価値観にも共感されていました。面談を通してしっかりと理解し合う「場」を設けることによって、良い採用結果につながっていると考えています。

──今後、People Forward本部として目指されていることがあれば教えて下さい

遠藤:People Forward本部として、当社のミッション・ビジョン・バリュー・カルチャーを実現した採用活動を加速させようと思っています。今期は今まで以上にエンジニアやデザイナーを積極採用したいと考えています。具体的な目標は、私たちも経験したことのない規模感になっていますが、目標が実現した世界では、おそらく今までの組織のアウトプットでは見たことのないようなものが生み出されると思います。採用戦略は事業成長に直結していますので、People Forward本部としてもそうした当社の積極的なチャレンジに寄与したいと考えています。

※インタビュー内容は、2021年11月11日時点のもの
執筆:三ツ井香菜 撮影:安井信介 編集:山本莉会(プレスラボ)

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