セミナーレポート
2025年1月27日 開催

「採れる企業」は何をしているのか?~激変する採用市場における、中長期視点の母集団形成論~

人口減少や労働人口の高齢化を背景に、長期的な「売り手市場化」が続いている中途採用市場。今後も構造は変わらず、悪化の一途をたどると考えられるなか、「採れる企業」と「採れない企業」の差はますます開くばかりです。本セミナーでは、株式会社アクシアエージェンシーの岡田 圭介氏を招き、データから中途採用市場の現状を紐解いていきました。採用に苦戦する企業が「次の一手」を見つけ出すためのカギを、ダイジェストで紹介します。

登壇者

岡田 圭介 Keisuke Okada

株式会社アクシアエージェンシー
マーケットエクスパンションユニット
ディレクター

2013年中途入社。主に社員領域での採用支援に従事。自らの担当顧客だけでなく、他営業の案件サポートも行う。現在は新たなプロジェクトの立ち上げに携わり、ダイレクトリクルーティング領域を中心とした採用支援を推進中。

佐々木 和哉 Kazuya Sasaki

Sansan株式会社
Eight事業部 Eight Career Design
セールス統括

大学卒業後、求人広告サービスの営業職に従事。その後、SNSなどのWEB広告を活用した採用ブランディングの営業を経て、マネージャーに就任。新卒・中途・バイトなど、採用領域において幅広い分野を経験する。

2020年Sansan株式会社に入社。現在はEightを活用したダイレクトリクルーティングサービス『Eight Career Design』のセールスを担当。

岡田:人口減少の一途をたどる日本において「労働人口の高齢化」は免れません。国立社会保障 人口問題研究所「日本の将来推計人口」のデータによると、2035年の高齢化率は32.8%。2000年が17.4%であることを踏まえると、2倍弱も高齢化が進んでしまう想定です。

また、有効求人倍率は1.2倍程度で横ばいの状況。コロナ禍より求人数は増加したものの、「求人数>求職者」の状況は変わらないため、今後も少ない求職者を複数社で取り合う売り手市場の状況は続くでしょう。

岡田:この状況から、「必要採用人数を確保できない会社」は増加しています。


岡田:リクルートワークス研究所の調査によると、2024年度上半期の中途採用における必要な人数の確保状況は、「確保できなかった」が全体で57.8%。5人~4,999人規模の企業はすべて、「確保できなかった」が過半数を占めてしまっています。加えて、5,000名以上の大企業であっても、47.3%は必要な人数を採用できていません。一方で、同研究所の中途採用見通しに関する調査によると、どの規模の企業でも中途採用にて確保したい人数は増加する想定となっています。


岡田:中途採用ニーズは増えているにもかかわらず、人材の母数は増える見込みがないという需給のギャップが、採用難をさらに深刻化させているのです。どんなに求人で魅力的な条件やアピールポイントを打ち出したとしても、従来と同じやり方をただ継続しているだけでは、人材確保ができなくなってしまうかもしれません。

この状況を打開するためには、「今すぐには転職しない人=転職潜在層」を含めた幅広いターゲットへアプローチすることが重要となるのです。

ちなみに本セミナーでは、求職者を以下3つの層に定義します。
・転職顕在層:すでに転職サイトなどに登録し、選考を受けている層
・転職準潜在層:転職サイトなどに登録はしたが、それ以外の行動はしていない層
・転職潜在層:転職が頭にはあるが、具体的な転職活動を始めていない層

転職潜在層は転職サイトの登録こそしていないものの、日常的にSNSなどで情報収集している傾向があります。同年代の活躍を目にしたり、企業からのスカウトに興味を惹かれたりといった「きっかけ」さえあれば、本格的な転職活動を始める可能性が大いに高い人材です。

転職潜在層へのアプローチが重要な3つの理由

岡田:続いて、採用難の状況において「なぜ転職潜在層へアプローチすべきなのか」を3つの理由で紹介します。

1.人数規模
2.採用競争率
3.待ちの姿勢

1.転職顕在層と転職潜在層の圧倒的な人数規模の違い

岡田:転職顕在層は就業者全体のうち、わずか4.9%に過ぎません。その他の95.1%は転職準潜在層~潜在層にあたります。

また、レバレジーズ株式会社の調査によると、20代の3人に1人、40代の4人に1人は情報収集段階の転職潜在層。若年層は割合が高い傾向にあります。

アプローチの対象を転職顕在層以外に広げるだけで、大きなチャンスに出会える可能性があるといえるでしょう。

2.従来の手法とはフィールドが異なるため、採用競争率が低い

岡田:求人広告、人材紹介など、従来の採用手法のほとんどは、転職顕在層をターゲットにしたものです。一方で、転職潜在層向けの採用手法は主に、「転職サイトに登録していない求職者」がターゲット。従来の求人とはまったく違うフィールドで勝負できるため、自ずと採用競争率は低くなります。

3.「スカウト待ち」求職者の増加

岡田:『エン転職』の調査によると、求職者の約30%はスカウト機能を重視し、約60%は利用に前向きな姿勢を示しています。つまり、積極的に転職活動をしていないものの「いい話があれば聞いてみたい」と思っているフェーズの人材は、想像以上に多いのではないかと考えられます。

転職潜在層の思考を深掘りして考える

岡田:ここで、今回のテーマである転職潜在層の「思考」を整理してみます。

転職潜在層は具体的な転職先を検討しているわけではないものの、日常のなかで自身のキャリアについて思考を巡らせているもの。その内容は、大きく分けると2つの方向性になるでしょう。

①自分の市場価値に関する思考
・今の経歴ならどんな会社に就職できるのか
・年収や待遇はどの程度が妥当なのか
・どんな役職やポジションに就けるのか
・5年後、10年後にどのようなキャリアを描けるのか

②キャリアアップ・スキルアップに関する思考
・別業界や新しい領域へチャレンジしたい
・今の職種でステップアップ、レベルアップしたい
・資格やスキルをさらに活かせる環境に行きたい
・より裁量を持って活躍できる場に行きたい

転職潜在層を狙うなら、まずは求職者が抱えるこれらの不安や意向を受け止めることが重要。可能であれば、いきなり面接をするのではなく、「カジュアル面談」を挟むことをおすすめします。
※カジュアル面談:応募を前提としない、相互理解のための面談

カジュアル面談では、給与や年間休日といった条件のみならず、事業の強みやビジョン、人間関係など、自社で働く「価値」を具体的に伝えましょう。関係性構築も兼ね、まずはじっくりと求職者の抱える想いをヒアリングするのも有効です。

従来の採用を続けるリスクと、転職潜在層採用のメリット

岡田:ここで改めて転職潜在層採用のメリットを考えてみましょう。

まず、従来のやり方を変えず、転職顕在層だけを対象に採用活動を続けた場合、起こり得るリスクが以下です。

・事業推進ができなくなる
・業務過多による現場の疲弊や退職者の増加
・現場が回らないことによる、管理職の現場アサイン
…etc

反対に、従来のやり方にプラスして転職潜在層向けアプローチを取り入れた場合、以下のようなメリットが発生します。

・滞りの無い事業推進
・組織の活性化
・適切な人員配置
・売上拡大による社員還元(社員満足度向上)
…etc

転職潜在層、つまり「今すぐには採らない人」との接点を継続的に作ることは、会社の将来を変えるとも言えるでしょう。

転職潜在層の採用は短期決戦ではありませんが、今からコツコツと積み重ねていくことで、数年後の採用成果、ひいては企業の売上をも大きく左右する重要なカギとなり得るかもしれません。

転職顕在層の採用を実現するEight Career Designとは

佐々木:ここからは転職潜在層の採用を実現するために有効なサービス、Eight Career Designについて紹介します。

そもそも2012年にリリースされた当社の名刺アプリ「Eight」とは、名刺管理を軸としたビジネスパーソンのためのコミュニケーションツールです。利用者は現在約400万人、そのうち58%以上がリーダークラス以上というユーザー属性となっています。

佐々木:特徴的なのが、転職サービスとのユーザー重複率が低いこと。転職活動は複数サービスを登録することが当たり前の時代、転職サービス同士のユーザー重複率は70%強となっています。

しかし、Eightの主な利用目的は「名刺管理」であり、「転職活動のために使うもの」ではありません。だからこそ転職潜在層も多く登録しており、転職サービスとのユーザー重複率は3割程度。結果的に、他の転職サービスにはいない希少人材を抱える、唯一無二のデータベースを構築しているのです。

そのデータベースに企業から直接スカウトを送信できるダイレクトリクルーティングサービスが、Eight Career Designとなります。

佐々木:なお、Eight Career Designの登録情報には「転職意向度」の項目があり、意向の高い人材にだけスカウトを送ったり、意向度が上がった瞬間にアプローチをしたりすることも可能。まったく転職意向のないユーザーは除外することができるので安心です。

これからの採用において大切なのは、短期的な“リクルーティング”と、長期的な“タレントアクイジション”(=中長期での優秀人材の発掘)の両立。従来の手法をやめてしまうのではなく、このような潜在層アプローチと併せて使うことで、採用効果を最大化できるのではないでしょうか。

求職者が「いざ転職しよう」と思ったタイミングに「第一想起される企業」になるため、接点を持ち続けておくことも大切です。Eight Career Designは優秀人材との接点を中長期的に保持し、未来の採用につなげるサービスとして、企業の採用競争力向上に寄与します。

3つの事例で紐解く、Eight Career Designに最適な採用ケース

佐々木:続いて、Eight Career Designがどのような採用シーンで特に効果を発揮しているのか、具体的な3社の事例をもとにご紹介します。

佐々木:1社目は、クラウドサーカス株式会社様です。
デジタルマーケティング領域のSaaSを展開する同社では、事業成長に伴いマネジメント経験を持つハイレイヤー人材の採用が課題となっていました。転職顕在層では採用競争が激しく苦戦するなか、Eight Career Designを活用することで、インサイドセールス責任者との接点を創出。結果として、事業にマッチした営業マネージャー人材の採用につながりました。

佐々木:2社目は、株式会社サイキンソー様です。
腸内フローラ検査という専門性の高いディープテック領域を手がける同社では、ニッチな知見を持つ経験者採用に苦戦していました。転職市場にいる人材だけでは圧倒的に母数が限られるなか、Eight Career Designを通じてまったく新しい層での母集団形成に成功部長経験をもつ営業・CS担当者を採用しました。

佐々木:3社目は、株式会社小澤製作所様です。
工業プラント整備や産業機械の設計・エンジニアリングをおこなう同社では、製造業界の業界的な採用難に悩まされ、あらゆる採用手法をやりつくしても慢性的な人材不足に陥ってしまっている状況でした。そんななか、Eight Career Designで転職市場にいない技術職の接点をもてたことをきっかけに、プラント施工管理職の即戦力人材採用に成功しています。

Eight Career Designサービスサイトでも、さまざまなケースの採用事例を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。

これらの成功事例で採用できた人材には、以下のような傾向があります。
・採用競争が激しく転職顕在層では出会いにくい、マネジメント人材やハイレイヤー人材
・ニッチな知見や専門スキルが必要で、転職顕在層では母数が圧倒的に少ないポジション
・一般的に採用難と言われている職種(技術系など)の人材

こうしたポジションの採用は特に、転職潜在層という新たな選択肢を持つことが採用成功のカギとなるでしょう。

転職潜在層向けアプローチを「次の一手」に、採用課題を解決しよう

岡田:ここまで、採用市場の変化と、転職潜在層へのアプローチの重要性についてお話ししてきました。最後に今回のセミナーのまとめとして、どのような企業が新たな採用手法を検討すべきかを整理します。

①求人広告・人材紹介・ダイレクトリクルーティングでの採用失敗が続いているor失敗割合が高い企業
②事業拡大や組織改革のためにピンポイントな人材を採用したい企業
③未来の採用のために今からしっかりと準備をしておきたい企業

「大手媒体に掲載すれば当たり前に採用できる」前提が崩れてしまった時代、「次の一手」としてEight Career Designをぜひ検討してみてください。
佐々木:ちなみに海外に目を向けてみると、アメリカでは潜在層向けダイレクトリクルーティングサービスはすでに主流。Eight Career Designは今後、日本での新たな採用のスタンダードとなりうる、転職潜在層採用の「一丁目一番地のサービス」と言えるでしょう。新たな手法にご興味のある方はどのような業種・業界でも、まずはお気軽にご相談ください。

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