安心できる居場所を離れて、自分の実力を試したい
<お話を伺った方>
髙松建設株式会社 埼玉支店 営業部
北田達章様
北田さんの現在の仕事内容についてお聞かせください。
北田達章様(以下、北田):私は2022年5月に高松建設に営業職として入社しました。個人・法人問わず、土地のオーナー様を訪問し、土地や建物の最適な活用方法をご提案する仕事です。
いわゆる「飛び込み営業」は未経験からのスタートですが、お客様と少しずつ関係性を構築できていて刺激的な毎日を送っています。
今回Eightからのスカウトメールがきっかけで転職につながったとのことですが、前職ではどのような仕事をしていましたか。
北田:東京都内にある地域密着型の旅行会社で、自社ツアーの企画や添乗業務を行っていました。私は幼少期から祖父母と暮らしていたことから、「お年寄りと関わるような仕事がしたい」と思っていました。祖父が鉄道会社に勤務していたこともあって旅行業に興味を抱き、学校卒業後に地元・岩手を離れてこの旅行会社に就職したんです。
前職ではまず地域密着型のバスツアーの企画・添乗から始め、ゆくゆくは新幹線や飛行機を使って遠方に行くツアーにも手を広げるようになりました。
6年目で管理職に昇進した後は添乗業務自体は減ったのですが、自分の名前をつけた「添乗員・北田が行きたかった!」シリーズを企画・添乗するなど、ひとつのツアーの自由度は増したと思います。お客様にも面白がっていただいて完売していましたね。旅の最後には参加したお客様全員で写真を撮ったり、感謝の手紙を書いて送ったりしていました。お客様一人ひとりの笑顔を思い出しながら気持ちを込めて綴った手紙はとても喜んでいただけたと感じています。
ひとつのツアーを一から企画して作り上げ、お客様の笑顔も見られる。時間も労力もかかりますが、ツアーが終わったときには達成感ややりがいが得られるような仕事でした。
順調なキャリアを築いていた中で、転職を検討し始めたのはなぜでしょうか。
北田:「安心できる居場所から離れて、自分の実力を試してみたい」と思ったからです。
ご存じの通り、コロナ禍の影響で旅行業界全体が大きな打撃を受けました。私たちの会社も例外ではなく、企画するツアーにはお客様が集まらず、延期・中止になることが増加。若手社員が相次いで退職したこともあって、私自身も今後のキャリアについて悩む時間が増えました。
仕事自体はやりがいが大きく、十分な評価ももらっています。しかし一度ここを離れて、これまで培ってきた経験やスキルを試せる仕事を探してみたいと思ったんです。それで、転職活動を始めることにしました。
スカウトメールに心を動かされ、新天地への転職に成功
転職活動はどのように進めていったのでしょうか。
北田:2021年末に転職エージェントに登録して、エージェント面談を行いました。そのときに「転職活動は1〜2ヶ月の短期で終えた方がいい」と言われ、あまりに急ピッチすぎて面食らいましたね。
また初めての転職だったので、最初は職務経歴書の書き方すらわかりませんでした。でも今後また後輩ができて、その後輩から「転職したい」と言われたときに、力になれないのは嫌だなと思って。まずは経験として転職活動をしてみようと考えました。
そんなときに以前から使用していたEightを開いたら、「転職に興味はありますか?」というポップアップが出たので、気軽に「はい」と回答したんです。そうしたら約1ヶ月後に、現勤務先である高松建設からスカウトメールが届きました。
Eightから届いたスカウトメールを見て、どう感じましたか。
北田:Eightは名刺管理を目的として使っていたので、転職支援サービスやスカウト機能があると知って驚きましたね。でもスカウトメールの内容を見て、とても興味を惹かれたんです。
エージェントや転職サイトから来る大量の求人情報メールは、本当に私にマッチしているものなのか判断がつきませんでした。一方、高松建設からのスカウトメールには、長文で会社のビジョンやミッションなどが綴られていて、わかりやすかったです。それに、熱量の高さから「私のプロフィールを見た上でアプローチをしてくれている」と感じて、心が動かされました。
カジュアル面談を経て、トントン拍子で最終面接まで進みましたが、今の仕事をきちんと整理してから転職したいという私の意向も汲んでもらい、初回の面談から約3ケ月後の5月1日に高松建設へ入社しました。
未経験の建設業・飛び込み営業も、不安はなかった
未経験の建設業への挑戦にあたって、不安などはなかったのでしょうか。
北田:今回の転職の軸にしていたのは、「人と接する仕事」「成果が目に見える形で反映されること」の2つでした。スカウトメールが来るまで建設業は視野に入れてなかったのですが、選考を受ける中で高松建設であればこの両方が実現できそうだと確信しました。よって、特に不安はありませんでしたね。
それに、35歳という年齢で転職するからには「守りに入りたくない」と思っていました。異業種であるだけではなく、飛び込み営業も私にとっては大きなチャレンジです。ここなら思いっきり自分の実力が試せるだろうと考えました。
面接でお話しした社員や役員の皆さんが非常に気さくで、自分とフィーリングが合っているなと感じられたこともあり、安心して入社できました。
実際に入社されて3ヶ月ほど経ちましたが、入社前のイメージとのギャップはありましたか。
北田:特に大きなギャップはありませんでした。建設業は「長時間労働で過酷」というイメージもあるかと思いますが、高松建設では選考時に聞いていた通り、仕事と家庭を両立しやすい職場環境だと感じています。私は子供もまだ小さいので、とてもありがたいです。
ただその一方で、自分の努力次第で評価や待遇が変わってくる点は、思っていた以上にシビアな世界でしたね。土地や建物という決して安くない大切な商品を取り扱っているからこそ、営業活動がすぐに実を結ぶような仕事ではありません。
今自分にできるのは、がむしゃらにお客様のもとに足を運び、顔を覚えていただくこと。そのあたりには、前職で培った相手を楽しませることに重きを置いた企画力や、手書きのチラシや手紙でのコミュニケーションなどが活かせていると感じます。また、支店全体が「営業全員が受注できるように」という雰囲気でアシストしてくれているので、精一杯頑張りたいと思っています。前職で培った「人情味」が自分の強みだと、現在の上司からも言われましたね。
最後に、北田さんの今後の目標をお聞かせください。
北田:14年間同じ企業に勤めてきて、転職は未知の選択肢でしたが、Eight からのスカウトメールによって、納得のいく転職ができ、未経験の業界に飛び込むことができました。このチャンスを生かして、自分自身ももっと知識やスキルを磨いて貢献していきたいです。Eightも引き続き活用させていただいて、前職から続くご縁をこれからも繋いでいけたら嬉しいですね。
遠い将来かもしれませんが、いつか地元の岩手で暮らせたらとも考えているので、その時は不動産や旅行といった「場所を選ばず働けるスキル」はきっと役立つだろうなと思っています。人生で経験してきたことは何一つ無駄にはならないと思っているので、これから今の新しい仕事を通じて、存分に力を蓄えていきます。
※インタビュー内容は、2022年7月15日時点のもの
執筆:安心院 彩 撮影:山本春花 編集:金指 歩(プレスラボ)