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1日でサービス認知を高め、商談数は期待以上に。
紙からクラウドへ、契約の在り方を変える電子契約システム

<お話を伺った人>

弁護士ドットコム株式会社
執行役員 クラウドサイン事業部長

橘 大地

「専門家を身近にするサービス」に次ぐ“第2の柱”が着々と成長中

当社は、社名の通り「弁護士ドットコム」という事業を収益の基盤としています。日本最大級の法律相談ポータルサイトで、弁護士に無料で法律相談したり、専門分野別、地域別などで弁護士や法律事務所を探すことができます。一般市民と弁護士をつなぐためのプラットフォームですね。

このサービスの大きな特徴は、弁護士の得意分野を検索して探せることです。例えば「女性の権利問題に強い」とか、「交通事故の中でもこのケースに強い」「土日も対応してくれる」など、弁護士にもそれぞれに得意分野や強みがあります。弁護士だからと相手を選ばず相談するケースが実際には多いのですが、依頼者にとっては人生を託すこともありますので、ケースに合わせて適した専門家に相談したいですよね。ちなみに、同じようなポータルサイトとして「税理士ドットコム」も運営しています。いずれも「専門家をもっと身近に」というビジョンのもと、サービスを提供してきました。

そして最近、特に力を入れているのが、伝統的な法律分野にテクノロジーを活用してサービス展開するリーガルテック事業です。その第一弾が「クラウドサイン」というサービスで、簡単に言うと、これまで紙とハンコで行なっていた契約を、クラウド上で完結できるようにするものです。

2015年にリリースし、現在は、電子契約サービス市場で累計登録者数ナンバー1、市場シェア80%超となっており、累計契約件数もクラウド上で50万件を超えました(※)。当社の第二の収益の柱と言えるまでに成長しています。※矢野経済研究所調べ

「クラウドサイン」の認知を高め、
新たな顧客獲得へ

実はこれまでは弊社主催、もしくは同業種と共催でリーガルテックのセミナー運営を行っていました。ただ、このセミナーは「リーガルテックというマーケットが盛り上がっている」ということを社会的に浸透させる活動にするというのが目的でした。

「クラウドサイン」は契約の送信者側がユーザー登録していれば利用できるサービスなのですが、受信者側も契約がクラウドで完結するという体験をしてもらえますので、結果として認知度につながりますので、使ってくれる方が増えれば増えるほど、力を発揮するサービスです。顧客からは「相手先が理解してくれるのか分からない」という不安の声があがることが多く、そのためには「もっと使っていけるものだ」という安心感を提供することが大事です。そのために、普段からいろいろな展示会に出てPRや広報活動をし、マス向けに積極的に広告を出すなど、認知目的でいろいろな取り組みをしています。

他方、今回当社がMeetsに参画した大きな理由は、これがリーガルテック専用のビジネスピッチイベントだったからです。そもそもまだサービス自体の数が少ないということもありますが、第三者の企業が企画するリーガルテックに特化したビジネスイベントというのは今までありませんでした。規模も我々が開催しているものよりも大きく、新しい顧客との出会いが期待できそうだと感じたことも参加を決めた要因の一つです。

質の高いリードから複数件の受注を獲得

Meetsが他のイベントと明確に違った点は、やはりその場で商談ができるところです。それも、少し興味があるような見込み客というよりは、ホットリードがほとんど。同じリードの数でも、質が相当高いなと感じました。

イベント当日と後日申込を合わせて、合計で20商談以上が実現しました。そこから、約2カ月間で既に複数件の受注が生まれています。おそらく今後も増えるでしょう。これまでのイベントと比べて商談化率はトップですし、商談単価もリード単価もびっくりするくらい安く済んでいます。対価は、実感値として半分くらいにできたのではないでしょうか。

商談も、次回の訪問日をその場で決めるところまで進められたものがほとんどでした。通常の、ナーチャリングしてアポを取って…と進めるプロセスが丸ごとなくなったのは、大きなメリットでしたね。その分、リードタイムが短くなりますし、非常にありがたいです。

最短の受注は、最初の商談から数日後でした。大手企業との商談の場合、平均で約半年はかかることを考えると、驚きですよね。

機能の拡充を進め、「クラウドサイン」が当たり前の社会を作りたい

今後の弊社の展開については、大きく2つ考えています。

1つは、多くの顧客からも寄せられる「『クラウドサイン』がもっと当たり前になるような社会を作ってほしい」という声に真摯に応えていくことです。裁判や法務といった場所でもきちんと受け入れられるような「堅い」プロダクトにするためにも、マスへのリーチは進めていきたいです。これはPRやリードの獲得といった意味ではなく、もっと広く知ってもらい、当たり前のサービスと認知してもらうためです。

もう1つは、機能の拡充です。「クラウドサイン」の周辺事業も、もっと充実していきたいと考えています。すでに、過去の紙の契約を取り込める「クラウドサイン SCAN」や、結んだ契約で発生した債券回収までシームレスに完結できないかという声に応えて「クラウドサインペイメント」というサービスを始めています。契約書の管理を簡単にするサービスも他社さんとAPI連携して実現しましたし、そうした動きをもっと進めたいですね。

「契約書といえばクラウドサイン」と言っていただける世の中を、これからも目指していきたいと思っています。

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ビジネスピッチイベント「Meets」

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